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ジナラシトンボ

ジナラシトンボ

名はトンボー。
そう、
知る人ぞ知る冥王星の発見者である。
(アメリカの天文学者C・W・トンボー)

そして、
このトンボーを辞書で発見した人が発見したトンボが今回の「ジナラシトンボ」である。

ジナラシトンボは道を開くトンボである。

この虫の切り開いた道を我々は何気なく、何もなかったかのように過ぎ去っていくのである。
そして我々が過ぎ去った後、再び彼らは登場し、その道を均すのである。

その道を我々が再び荒らす…、このことの繰り返しである。
心優しい蜻蛉たちは不平不満もいわずに、ただ、このワンパターンな作業を繰り返すのである。

そんな蜻蛉たちを発見する人間の数が減れば減るほど、その土地は再生に向かうのであるが、
その再生がピークに達する時、ジナラシトンボはもうひとつの顔を出す。

怒り狂ったこの精霊は、これまでとは正反対の行動を起こす。

せっかく均した土地を、今度は自らの手で荒らす。
荒らすなんてものではない、ぶっ壊すのである。
これは最大の自虐行為であると共に、自らの怒りを押さえ込む最高の手段でもある。

もはやこの状態をコントロールすることなんて不可能である。
コントロールしようとすればするほど彼らは自らを失う。

こんな時の我々は本当に無力である。
無力であるにもかかわらず、下手に抵抗しようとするものだから、それこそ蟻地獄である。

かといって無抵抗でもいいのか、ただひたすら祈れば通じるのか?

カマキリの祈りのむなしさが生命の機微を端的にあらわしているような気がする、少年時代の思い出。

※ブログより引用。

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