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カールクワガタ

カールクワガタ

スナック菓子を食べる機会がそれほど多くはない私ではありますが、数あるスナック菓子の中で私が食べる頻度が最も多いと思われるものが明治製菓の「カール」のチーズ味なのです。

世の中にどのくらいの数のスナック菓子が出回っているのかは想像すらできませんが、新製品にはそれほど影響を受けない私でありますから、今後もカールのチーズ味にはお世話になることでしょう。

それにつけても「カールクワガタ」。

このクワガタムシは夢想郷では珍しく、雄同士でも滅多に争わないという、精神性が高いというか、闘争本能が欠けているというか、実に奇妙なクワガタムシなのです。

それもそのはず、
武器であるはずの大顎が、蝶の口のように螺旋状になってしまっているのですから仕方がないですね。

これはすなわち、
武器がないから戦わないのか?

いいえ、そうではありません。

今の形になる以前のカールクワガタは、同じらせん状の大顎とはいっても、今とは違いドリル状の大顎であったといいます。
少し違いますが、イッカク(クジラの仲間)の歯をイメージしていただければいいと思います。

過去のカールクワガタの雄は、
あまりにも強力になりすぎた自らの武器を制御する術を知らず、ある時代には、他力ではなく自力で滅びかけてしまったという伝説すら残っています。

そんな愚かなカールクワガタでも、心の中では、

「この力は封印した方がいいに決まっている。しかし、その方法がわからないのだ」

そう叫んでいたのではないでしょうか。

私は虫にも心があるかどうかはわかりませんが、少なくとも、自然を模倣したり、天敵の威を借りたりする虫が存在するということは、何かしらの「祈り」、あるいは「意思」といったようなものがあるのではないかと、そう感じるのであります。

閑話休題。

カールクワガタの「自らの暴走する力を食い止めたい」という、そんな願いが積もり積もって山となり、その結果、気がついたら大顎がカールしていた。

私はそんな勝手な空想を働かすのでした。

そして、
病気というものも、
場合によっては、
「自らを制御しなさい」という、
本当は親切なシグナルであるのかもしれない。

目には見えなくとも、
心の中の何かが、
そのような察知をして、
表面化させる。

私は自分を見ていてそう確信すると共に、或いは、病気が私を制御することで、

「確かにある部分では失うものもあったかもしれないが、また別のある部分は、かえって守られていたのではないか」

ですから、
因果関係も考えずに、単純に、何でもかんでも治してしまっていいのかという、そんな奇妙な感覚をときどき抱くのです。

※ブログより引用。

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