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ヘッジホックワガタ

ヘッジホックワガタ

全身武器庫、その姿はまるで城塞をも思わせることから別名「フォートレスタッグビートル」とも言われている(ということにした)クワガタムシ、その名も「ヘッジホックワガタ」。

ヘッジホッグ(hedgehog)とは豪猪(ヤマアラシ)のことですが、うんうん、なるほど確かに このクワガタムシはヤマアラシ同様鋭いトゲを持っています。

違いと言えばトゲの素材ということでしょうか。
ヤマアラシのトゲは「毛」であり、
ヘッジホックワガタのトゲは「心」なのですから。

んっ、「こころ」がトゲというのはどういうことなのか?
それについては各々の解釈にお任せするとして、

19世紀ドイツの哲学者ショーペンハウエルの「ヤマアラシのジレンマ」をご存知でしょうか。
そうです、このヘッジホックワガタや我々が日常茶飯事経験しているジレンマのことなのです。

寒い中にいる二匹のヤマアラシが、その寒さを紛らわすために近寄って温め合いたいはものの、そのトゲが刺さると痛いので近づけないという葛藤。

しかも、多くの毛針動物が防衛専用にトゲを備えているのに対し、我々ヤマアラシは攻防一体型、すなわち自ら攻撃を仕掛けるために備えているのですから、尚更に厄介なのです。

そして、このジレンマは何も他者に対してのみ向けられるものではない。
己自身の内部でも生じているのではないでしょうか。

その「意志が表象した生物」が、このヘッジホックワガタであると、

夢想世界の鉄学者シャーペンホエールは、吠えながら執筆してその著「余力と不意」内にて言及されていると夢想されます。

ふーん……

いくら外側を固めても、内部から崩壊しては元も子もない、か。

※2008・03・30(更新)


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